【本の紹介】青く塗りつぶせ－Paint it blue－ - 中学受験を伴走して考えたいくつかのこと

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本日、ご紹介するのは、、、

『青く塗りつぶせ』（阿部夏丸（作）、酒井似（絵））

この本は、たしか、、、息子が受けた早稲アカの麻布模試で出題されたことで知ったような気がします。（麻布模試といっても息子の受験の時だから2022年1学期の頃の模試です。）

人口500人の島に住む小学校6年生たちが工夫をして、仲間の家が抱える借金を返そうと起業するお話です。こう書くと、youtubeでもやるのかな、と思われるかもしれませんが、そうではありません。島でかわいい魚を捕まえたり、きれいな砂を集めたりします。みんなで力を合わせて、時々、大人たちの力を借りたりしながら勇気を持って前に進んで行きます。

とてもみずみずしい物語で、読んでいて、私もこんな子供時代を過ごせたらなぁと、とても羨ましい気持ちになりました。

児童書（に限った話ではないかも）を読むと、世の中の問題がさりげなく登場して、それについて考えるきっかけを与えてくれます。この本では、過疎地域の問題、第一次産業の問題などが取り上げられています。社会勉強のために児童書を読むというのは、少し違うような気がしますが、楽しい物語を読みながら、自然と考えるきっかけを与えられるというのはとても良いですね。

以前、本ブログで、「私は『誰かと美味しいご飯をたべること』を幸せと考えています」と書きました。この本では、『くだらないことで笑えることこそ、本当の幸せなのだ』という記述がありました。これを読んで、確かにそうかもしれない、と思いました。幸せとは、、、色んな人の見方があって、それぞれに意味があります。

青く塗りつぶせは、英訳すれば「Paint it blue」。どうしてこのタイトルになったかは読んでからのお楽しみ。「Paint it black」にピンとくるかたもいるかもしれませんね。

あと、著者の阿部夏丸さんの「あとがき」がとっても良いです。仕事について書かれている箇所があって、「人は『どこかでだれかが喜んでくれる』と信じて働くのだ。」との言葉があり、胸に刺さりました。

島の子供たちがいきいきと活躍するこの物語は、読んでいる大人も一緒にこの島に行きたいと思うはず。是非、御一読を！