【本の紹介】(必読) あくる朝の蝉(『四十一番の少年』所収) 

本の紹介

本ブログの目次はコチラ

中学受験で多くの本を息子と両親で回し読みした我が家。印象に残った本を紹介するコーナーです。

麻布国語の出典一覧を見てください。すると以下の本があることが分かります。

井上ひさし著 『あくる朝の蝉』(『四十一番の少年』所収)

この本は、受験関係者であれば多くの方がご存知ではないでしょうか。でも実は麻布だけではなくて、時を超えて、各校で出題されています。これまでに出題されたのは、、、、「麻布中学校 (2011年)、江戸川女子中学校 (2005年) 、晃華学園中学校 (2002年)、札幌大谷中学校 (2012年)、芝浦工業大学中学校 (2005年)、相洋中学校 (2002年)、 玉川聖学院中等部 (2004年)、 西大和学園中学校 (2003年)、 函館ラ・サール中学校 (2005年)、 武蔵中学校 (2016年)、 洛星中学校 (2004年)、早稲田中学校 (2010年)、駒場東邦(1995年)」です。麻布、武蔵、、、と来たら、今後、開成も?

私は、息子の中学受験勉強でこの本のことを知り、初めて読みました。中学受験に出題されるかどうかは関係なく、必読の本だと私も思いました。

内容の詳細は省きますが、戦後の孤児の話です。音(馬の蹄の音、鉄輪が小石をきしきしと砕く音、、、)、におい(革馬具の饐えた匂い、ナフタリンと線香と蚊やりの混ったような匂い、、、)、光(蛍、、、)と五感を通じて、登場人物たちの息遣いが聞こえてくるような表現が文章全体にちりばめられています。そしてそれらは、登場人物の気持ちを代弁しています。蛍や蝉はメタファーになっています。

そして、なにより、重い。苦しい。心が抉られるような気がしました。

この本の中には「四十一番の少年」と「汚点(しみ)」というお話も掲載されています。これらも、「あくる朝の蝉」と同様に重い話です。苦しいを通り越して、恐ろしい、とも思いました。

一方で、この本を読んで、「息子はどれだけ理解できるかなぁ」と思いました。「戦争孤児」というキーワードを知っていても、その様子を想像することはとても難しいです。しかし、読書はその一助となりえます。忘れてはいけない日本の歴史です。そして、今も世界で戦争や紛争が絶えることはありません。

中学受験では「点を獲りにいく」ということが必要ですが、その前に、どんな子に入学してほしい、と考えているか、各校の先生たちのメッセージが伝わってきます

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(サピックス)へ
にほんブログ村 にほんブログ村 受験ブログへ
にほんブログ村 にほんブログ村 受験ブログ 中学受験 2023年度(本人・親)へ
にほんブログ村 にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(本人・親)へ
にほんブログ村
Kindle Unlimitedにサインアップして無料体験に登録する
Kindle Unlimitedに登録すると、人気のシリーズ、ベストセラー、名作などに好きなだけアクセスして、シームレスなデジタル読書体験を実現できます。
Amazon.co.jp: Amazon Prime
タイトルとURLをコピーしました