【本の紹介】(直木賞)夜に星を放つ

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本日の「本の紹介」コーナーでご紹介するのは、、、直木賞受賞作なので、中学受験とは関係なく読んでいる方も多いのでは、と思います。

『夜に星を放つ』(窪 美澄 (著))(装画 松倉香子、装幀 大久保明子)

2022年の麻布中の国語の入試問題は芥川賞候補作である『氷柱の声』(くどうれいん著)でした。この本は、同じ年の海城中学や開成高校の入試問題の題材にもなっていました。芥川賞の対象となる作品は純文学で難しいものが多いと思っていたので、それが中学入試問題の題材となることにとても驚きました。そこで芥川賞候補作も読むようにしていきました。

一方、直木賞候補作は、と言うと、、、大衆作品というイメージを私は持っていて(間違っていたらごめんなさい)、これも中学入試の題材にはなりにくいかな、と勝手に考えていました。

しかし本屋で手に取って少し立ち読みしてみると、「直木賞⇒大衆文学⇒中学受験に出にくい」などというのは私の勝手な思い込みであることが分かりました。賞とは関係なく、作品自体で考えるべきですね。

この本は5つの短編小説からなります。家族をテーマにしたものが多かったです。私は5つの中の「真珠星スピカ」というお話が良かったです。小学生たちの人間関係と、主人公の家族のお話ですが、最後のお父さんの言葉に思わず、うるっとしました。

2023年度入試では、海城中でこの本の中の「星の随に」というお話から出題されたようです。

登場人物の心の機微、変化が細かく丁寧な言葉で表現されています。おススメです。

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