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中学受験の国語では児童書や物語文からの出題が多いことを知ってから、それらをたくさん読んだ息子の受験生活でもありました。読んだ本は100冊以上。中には試験の時に読んだ本から出題されることもありました。早稲アカ模試では50%以上、実際の入試では4校中2校で、既読の本からの出題でした。ただしサピックスではたくさん、マンスリーやらオープン模試やら学校別模試を受けましたが、一度も既読の本からの出題はありませんでした。
読んだことのある本から出題されることを息子に聞くと、「特に有利とは感じない。事前に読んでよく分からなかったことは本番でも分からなかった。」とのこと。なんとなく、緊張が取れたりしないかな、と私は思っていたのですが、息子の反応は「既読でも未読でもどちらでも」とそっけないものでした。
今日、ご紹介するのは寺地はるなさんの著書です。我が家では息子が気に入っていたので、数冊読んでいました。
『水を縫う』
『ガラスの海を渡る舟』
『声の在りか』
これらがその例です。寺地さんのことを最初に知ったのは『水を縫う』が多くの中学校の入試で取り上げられていたからです(2021年に海城中学校、大妻中学校、三輪田学園中学校、東邦大学付属東邦中学校、市川中学校、中央大学附属横浜中学校などで取り上げられています)。どんな本が中学入試で取り上げられるのだろう、と調べていた時に、知りました。
読んでみると、モノ作りを通じて学校の友人や家族との気持ちの交流がみずみずしく描かれていて、とても優しい気持ちになれる本でした。『水を縫う』では刺繍好きな男子高校生が、「好きなものを好きと言ってよい」ということに気づいていく、という自分のアイデンティティに関わるテーマも出てきます。
『ガラスの海を渡る舟』もモノ作りに関する家族の交流を描いた本です。この本はサピックスだったか早稲アカだったか忘れてしまいましたが、模試で出題されたことで知りました。「得意科目は?」とか「好きな科目は?」と聞くと「4教科以外(小学校時代)」、「5教科以外(中学校にて)」と答える息子は、音楽や美術が好きです。そうしたこともあってモノ作りをテーマにした本は好きなようでした。
『声の在りか』は「自分の意見を言う」ことがうまくできず、つい飲み込んでしまう人が主人公です。背景に相対的貧困の話も出てきて、人と自分は異なることを知る、というテーマもあります。
寺地さんの本はどれも、主人公たちの心の変化が細やかに描かれています。是非、御一読を。
次は、いよいよ、、、。
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