ケアレスミスについて①

中学受験と向き合って

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以前の記事でも書きましたが、息子が中学受験勉強を始めてすぐに感じた違和感の1つに、「ミス」に対する中学受験界の厳しさがあります。開成中学入試の結果(合格者平均点など)を見ると、ミスができない試験であることが分かります。サピックスにおいても、クラス昇降なんてものは、「いかにミスをしないか」にかかっているように思えました。

息子はとにかく、ケアレスミスが多かったです。新4年で入塾し、卒業するまで、マンスリーテストや組み分けテストにおいてケアレスミスをしない試験はありませんでした。試験は30-40回くらいは受けているというのに。それで、毎回50-70点くらいは平気で失っていました(←誇張ではなく本当です。また、共感していただける保護者の方も多いとも思います。)自宅ではできるのだから、テスト中に正解してきなさいよ。自宅での直しも多くなっちゃって、時間がかかってしょうがないよ。

ケアレスミスの種類も多彩でした。恐らく、すべてのタイプのミスをしただろうと思います。

・転記ミス:問題冊子には正解が書かれているのに、なぜか別の数字を書いてしまう。あるいは、書く欄を間違えてしまう。

・聞かれていることに答えていない:兄の速度を問われているのに、弟の速度を答えてしまう。

・問題をよく読んでいない:道の両側に、とあるのに、片側で考えてしまっている。

・計算ミス:繰り上がりの足し算、繰り下がりの引き算。

・字が汚くて自分で読み間違えてしまう。

・小数点:小数点をつけ忘れる。小数点の位置を間違える。

・誤字、脱字

・カタカナで書くところをひらがなで書いてしまう。

・記号で答えるところを、「徳川家康」とドヤ顔で書いてしまう。

、、、、

「どうしたものか」と結構悩みました。一度サピックスの先生に相談したことがあって、その時は、「いろいろな種類のミスを子どもたちはします。1つの種類のミス(例:聞かれていることを答える)だけはしないように注意しよう、としてみてはいかがですか」とアドバイスをいただきました。(注)サピックスの先生方は本当に親切で、電話で相談すると、いつも丁寧に答えてくださります。気になることがあったら是非、どんどん、お尋ねするのが良いす。

転記ミスが多いことは、視機能に問題があるのではないかと、思ったこともありました。また、そもそもケアレスミスが多いのはいわゆるADHDの症状なのではないだろうか、と思ったこともありました。しかし、素人ながら、WEB上の診断基準に当てはめてみたところ、これらに該当しそうにありませんでした。

一方で、「ミス」が許されない受験界の、そして世の中の雰囲気は、非常に良くない、とも思いました。「ミスは実力のうち」なんて言葉も、子どもたちを追い込むだけで、本当に良くないです。言葉の定義からして、ミスと実力は別でしょう!「ミスで実力を発揮できなかった」というように、それぞれ別のものとして、言葉を使うのですよ!しかし、「ミス」⇒「クラス落ち、偏差値落ち」となると、いくら競争心の無い(ように見える)息子でさえ、それを自分の実力と思ってしまいかねません。

よく観察してみると、息子はマンスリーの方が、組み分けよりも圧倒的にミスが多く、点数や偏差値が低かったです。この場合、一般的には、短期・集中学習力よりも総合力がある、というように評価されます。しかし、息子の場合は、総合力がどうのこうのといったことではなくて、どうやら疲労が関係しているようでした。放課後に受験するマンスリーは、疲れて集中できなかったり、ぼーっとしたりするとのこと。他の子も条件は同じなのかもしれませんが、疲労による集中力低下が来しやすいタイプなんだろうと思いました。そこで、6年生頃からは、マンスリーの結果に対しては、期待しなくなって、親としては気分が楽になりました。とはいえ、、、6年生11月のマンスリー(いわゆる最後のマンスリー)で、ミスで100点以上失ったときは、厳しく叱責してしまいました。。。志望校対策もあって、疲労度MAXだったのだろうなと、今なら思えます。反省。

そういえば、40年前に受験した私は、日曜日にしか塾に行っていなかったっけ。塾から帰った後も、お昼ごろに帰宅した日は、身体のことを考え、いつも昼寝させられていたことを思い出しました。放課後に塾に行く子どもの疲労を理解できていなかったようです。

つづきます。

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